お茶の時間
2017.11.18
安全なトイレとは・・・
『安全なトイレ』の話?ってピンとくる方は いないかもしれません。実は私も同じ。今回LIXILのトイレのことを勉強しているうちにこんな状態の国があったんだと、平和な日本に住んでいる限り気づくことがなかったかもしれない事実を知りました。LIXILではこの9月まで『みんなにトイレをプロジェクト』を行っていました。そこにはこう記されていました。
世界には、安全で衛生的なトイレを利用できない人びと
24億人
そのうち屋外で排泄をしている人びと
9億5千万人
下痢性疾患で命を落とす5歳未満の子ども
1日800人
もいます。
と、こんな数字を並べても実感できないかもしれませんが…。
先日の新聞にLIXILのグループ企業の社員で途上国にトイレを普及させる社内プロジェクトに参加している方の記事がありました。
インドの現地調査で会った女性は、用を足すときは人目に付かぬよう朝暗いうちに集落から離れた草むらまで行っていた。「トイレがないために、性的暴行にあう危険があっても野外で排泄しなくてはいけないのです」
赴いた国々には屋外で排泄中に毒蛇にかまれて亡くなった男性、生理が始まると学校へ行くのをやめ勉学の道を断たれる少女たちがいた。
2013年、排泄物と少量の水の重さで底ふたを開閉し、悪臭と病原菌を媒介する虫を遮断する便器「SATO」をバングラデシュで開発。今年はインドで住民の声を元に新モデルを作った。15カ国、120万台に普及した。1台数ドル。「お金が入ると食べ物を優先せざるを得ない家庭が多かった。みんなが買える価格で何が作れるかを考えた」
2017年11月19日 朝日新聞 ひと より
世界のいろいろな途上地域では、屋外や汲み取り式トイレなどで排泄をする為、悪臭や伝染病の危険にさらされている人びとが大勢います。こうした状況を変えようとリクシルが開発したのが、簡易式トイレ「SATO(Safe Toilet)」。安くてシンプル、そして長期的にはその地域や国の発展につながる解決策なのです。 設置は簡単で、洗浄に必要な水もごくわずかで済みます。子どもでも安全に使用でき、表面が滑らかで簡単に洗浄できるのが特長です。
現地で生産することで低価格に抑える事ができ、より多くの人にSATOを提供する事が可能になります。
また、現地のパートナーが販売を行うことにより、雇用を創出し、事業を継続的に定着させることができます。 作る(MAKE)、売る(SELL)、そして使う(USE)というサイクルを現地でうまく回し続けることで、各地域が自立的かつ継続的に、衛生環境を改善する事が可能になるのです。
インタビューの中で「SATOを世界中に広める事が、人びとの健康を保ち、その命を救うことに直結します」という言葉が印象に残りました。
世界中の人びとが豊かで健康的な暮らしができるように、私たちはまず世界の様子を知ることから始めてみませんか?